
賃貸集合住宅の設計・施工から管理までをワンストップで手掛ける帝国不動産株式会社。同社が展開する入居者向けサービス「LiVLi CLUB」では、優待サービス「LiVLi CLUB OFF」の提供をはじめ、イベントや設備の案内、物件契約の更新手続きなど、住まいに関するサポートを通じて、入居者の毎日を豊かにする会員サービスを展開しています。
LINE導入により、メール配信を行っていた頃と比較して開封率が大幅に向上し、「LiVLi CLUB」の認知も拡大しました。そこからさらに入居者一人ひとりに最適化された体験を提供するため、LINE拡張ツール「クウゼン(KUZEN)」を導入しました。
今回は、その導入の背景から現在の活用状況、今後の展望まで詳しくお話を伺いました。
課題
・情報発信チャネル強化:メルマガで一定の成果を上げていたが、より即時性が高く、視覚的にも伝わりやすいLINEの活用を検討していた
・LINE公式アカウントを活用したセグメント配信も実施していたが、契約状況や物件情報を掛け合わせた詳細なセグメント配信で、入居者一人ひとりへの最適なコミュニケーションをさらに強化したいと考えていた
・全入居者に同一のリッチメニューしか表示できず、個別最適化された情報提供の余地があった
導入の決め手
・契約状況や物件情報などの顧客データをLINE内に保持し、詳細なセグメント設定や入居者ごとのリッチメニュー出し分けが実現できた点
・ミニアプリ開発を含めたワンストップ対応:セグメント運用に加え、優待サイトとのSSO(シングルサインオン)連携開発まで一社で一貫対応できた点。
・機能・サポート内容に対して、費用対効果が優れていた点
効果
・優待ページへの月間アクセスが10万件超、利用率が約3.5倍に増加
・FAQページのPV数が約9,000→56,000に増加。問い合わせ削減に期待
・月約1,500件の個別メール、リマインド作業を自動化。月間約125時間の業務工数削減を実現
・セグメント配信により開封率は54%→約70%に改善
・ブロック率が大幅低下:必要な人への最適配信設計により、ブロック数が約40件まで抑制
目次

当初はCRMツールを活用したメール配信を行っていました。メルマガでも一定の成果はありましたが、メールという媒体特性上、さらなる開封率向上や情報到達率の改善には限界があり、より効果的なコミュニケーション手段を模索していました。
そこで、日常的に利用頻度の高いLINEへ情報発信チャネルを移行。配信素材の工夫とあわせて、メール配信時代と比較し開封率は大幅に向上し、高いときには60%を超える水準となりました。また、「LiVLi CLUB」の認知も順調に拡大していきました。
一方で、LINE公式アカウントのみでは当社が保有する契約状況や物件情報などを十分に活用しきれず、さらなる入居者体験向上に向けて、よりパーソナライズされたコミュニケーションの実現が次の課題となっていました。
比較検討を進める中で、単なるセグメント配信にとどまらず、契約状況や物件情報をもとにリッチメニューを出し分けることで、LINEを入居者一人ひとりに最適化された専用マイページのように活用できることが分かってきました。こうした理想を実現するには、LINE上に顧客データを保持し、それらを掛け合わせながら詳細に加工・セグメント化できるツールが不可欠でした。その要件を満たしていたのが、クウゼン(KUZEN)でした。
また、詳細なセグメントによるリッチメニューの出し分け機能に加え、他社では外部発注が必要となるミニアプリ開発(外部サイトとのSSO連携)まで、一社でワンストップ対応できる技術力の高さも、導入を後押しする大きな要因となりました。

導入後に特に印象的だったのは、詳細なセグメントによるリッチメニューの出し分けと、それに伴う優待サービスの利用率向上です。
契約状況や物件情報をもとに50種類以上のセグメントを作成し、入居者一人ひとりの状況に合わせたリッチメニューを表示できるようになりました。たとえば、契約直後には物件ごとの火災保険の手続き案内、入居中には物件ごとのゴミ出しルール、更新期には更新手続きの案内など、最適な情報をLINEのリッチメニューから案内できるようになりました。
LINEひとつでまるで「入居者様向け専用マイページ」のような利便性を実現したことで、入居者が「知りたい情報」へ即座にアクセスできる環境が整いました。リッチメニューの出し分けにより、FAQページへの適切な案内導線も整備され、PV数は1月の約9,000から3月には56,000へと急増。「どこにアクセスすれば良いか」という迷いを排除したことで、入居者の自己解決を促進する環境が整いつつあり、今後の問い合わせ件数削減への効果も期待しています。
さらに、優待サービスの利用率向上にも大きな変化が現れました。以前は「LiVLi CLUB」と「LiVLi CLUB OFF」という2つのサービスサイトそれぞれへのログインが必要でした。こうした複数回のログイン操作が利用のハードルとなっていましたが、ミニアプリを活用したSSO(シングルサインオン)連携の実装により、追加のログイン操作が不要に。LINEから直接優待ページへシームレスに遷移できるようになったことで、リッチメニューからのアクセスは月間10万件を超え、入居者の日常的な接点として定着。その結果、優待サービスの利用率はクウゼン(KUZEN)導入前月と比較して約3.5倍に向上しました。

業務面では、入居前手続きのフローにも大きな変化が生まれました。以前は複数のファイルを添付した長文メールを入居者に個別送付していましたが、LINEのステップ配信へ移行したことで、送受信双方の負担が大幅に軽減されました。繁忙期には月1,500件にのぼり、1件あたり約5分を要していたメール送付作業を自動化。月約125時間の工数削減に加え、リマインド配信の自動化により、入居前の手続き未対応者へのフォローアップ作業も削減されました。
以前から簡易的なセグメント配信は実施していましたが、クウゼン(KUZEN)導入により、より詳細なセグメント配信が可能となりました。その結果、開封率は54%から約70%へ改善。さらに、必要な情報を必要な人だけに届ける配信設計により、LINEを利用している契約者に対するブロック率は0.1%にとどまるなど、ユーザーとの良好な関係性の構築にもつながっています。
社内からも「LINEでこんなことができるとは思わなかった」と驚きの声が上がるなど、クウゼン(KUZEN)導入は、働き方や情報発信に対する意識を変えるきっかけとなりました。
今後は、クウゼン(KUZEN)を活用したさらなる機能拡充を見据えています。目指すのは、入居者が何か困ったときに、まずLiVLi CLUBのLINEを開けば必要な情報や手続きへスムーズにアクセスできる状態をつくること。LINEひとつですべてが完結し、高い満足度を感じてもらえるサービスの実現に向け、独自サービスや提携企業とのキャンペーンなど、蓄積されたデータを活用しながら、入居者一人ひとりに最適化された情報提供も視野に入れています。


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